オリンピックパリ大会、2021年の東京大会以来4年ぶりとなる国際スポーツイベントがいよいよこの7月下旬に開催される。前回大会同様、パリでは これまでのところ地元住民の間に熱狂的な雰囲気はなく、おそらく大会期間中かその終了後に経済、環境面の問題が露呈することになるだろう。
オリンピックをまじかに控えて、パリ周辺では物価や宿泊料金が異常に高騰している。世界中から訪れる観光客は、あらゆるものが高い、ルーブル美術館の入場料までもかとさぞかし驚くことだろう。
観光客にとっては花の都パリのイメージがいまだに頭から離れないかもしれないが、エッフェル塔周辺にはそれらしき花々が見えるものの、セーヌ川の汚染はひどい状態だ。
そもそも、パリの住民には世界中から集まる選手やその関係者に対し歓迎ムードがまるでみられない。パリが異なる国々からやってきた人々からなる都市とはいえ、住民は長年慣れ親しんだ自らのライフスタイル、文化的活動、仲間内の会話の楽しみが誰にも邪魔されずに続くことに強いこだわりがある。
もう一つの懸念は、オリンピックへのロシア選手の参加が、今も続いているウクライナ戦争がらみで物議を醸す可能性があることだ。メディア側は一応大会から政治のしがらみを切り離すべきだと指摘はするだろうが、そのような尊敬に値する精神は戦前のベルリン大会以降絶えて久しい。
ロシアは、支援国から金銭的、軍事的援助を引き出す目的で、パリ大会を有効に活用する目論見だろう。良識ある人々は、花のような文化的都市での大きな集まりが、戦争をめぐる陰謀の舞台とならぬよう祈るばかりだ。
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